まったく喜んではおりません。はた迷惑な話だと思っております。80歳の人間にこのような賞を与えるという機会が起こってしまったことは、日本の文化にとって非常に嘆かわしいことだと思っております。
もっともっと若い方~
(ーやっぱり何か情熱やパッションがなければ書けないと思うのですが。←記者の質問)
情熱やパッションは全くありませんでした。専ら、知的な操作によるものです。
「第29回三島由紀夫賞」(新潮文芸振興会)の受賞記者会見にて
蓮實重彦が書いた三冊目の小説『伯爵夫人』が「三島由紀夫賞」を受賞した時の記者会見にて記者の質問は宙に浮いたまま着地点が見つけられない時間が過ぎた。
痛快、爽快。
この他にも
「一切お答えしません。お答えする必要ないでしょう。」
「私を不機嫌にさせる限りの質問ですのでお答えいたしません」
など、質問の核を持たずワイドショーの不勉強なレポーター・レベルの質問をばっさばっさと斬り捨てた。
「受賞しておいて大人げない」という批判もされたようだが、
そうなことはハナから折り込んで会見の場で対峙してみせる生き様の前には
SNSを介しての批判なぞ、遠巻きに飛ばす野次にしかならない。
1970年、『ゴダール全集』を翻訳
『ゴダール全シナリオ集』(柴田駿監訳)
1978年、『反=日本語論』で第29回読売文学賞を受賞
1997年(平成9年)から4年、東大総長。
なんと言っても、その独特の文体で数多くの映画評論を書き、多くの「蓮実教」「蓮実信者」を産んだ。
いや、今も産見続けているのか。

ハリウッド映画史講義 ──翳りの歴史のために (ちくま学芸文庫) Kindle版
こういう人が各界に後10人ずついたらこの国で歳を取ることが楽しいだろうに。
フランス文学者、元大学教授、映画・文芸評論家、小説家
1936/4/29 – 現在83歳
★こんなに有難い至言に遭遇させて頂きながらも、敬称略で書かせて頂くことをご本人、関係者にお詫び致します。
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『けだし名言』
ただの名言、格言、金言じゃなく、本質に迫る言葉が『至言』。
ただの有名人、著名人じゃなく、怪物級、規格外の人物が『傑物』。
その『傑物』の『至言』が放たれた奥底に迫りたい。